#1 春からの勉強方法
春を迎え、新たな学年となり勉強や実習にもより一層力が入る季節となりました。受験学年の皆さんは、看護師国家試験に向けて本格的に勉強をしていかなければなりません。
やみくもに勉強しているだけでは、時間ばかりがかかります。効果的に対策をするための方法をご紹介いたします。
過去問題集を購入しよう
毎年春頃に、さまざまな出版社から過去問題集が発売されます。まずは本屋や学校図書館などでそれらを見てみましょう。見るべきところは解説です。各社さまざまな工夫を凝らして、皆さんによりよい問題集を提供しています。図やイラストを多用したもの、周辺知識のあるもの、他の参考書とリンクさせているものなど、ご自身が読みやすい、自分に合いそうと思うものを選択するようにしましょう。
多くの方はこれから過去問題集を使って勉強するとき、過去問の解説文を読みこむときにじっくり時間をかけるということはあまりしません。というのも、過去問は膨大な数があります。分かる問題は解説文を読むことで理解できますが、分からない問題は解説文を読むだけでは理解することが難しいのです。そのため、教科書にもどって、もう一度その項目を読むことが重要となります。
過去問題集を活用しよう
過去問題集を購入された方は、しっかりと問題を解いていきましょう。その際におすすめの勉強方法があります。それは毎日のノルマを決めることです。
皆さんは「ノルマを決めて勉強しましょう」といわれたら、「毎日1時間、過去問題集を勉強します」「夜9時~10時は過去問を解く時間です」というように時間割りを作ると思います。ですが、それはやってはいけないノルマなのです。もちろん、それでうまくいっている方はそのまま勉強してもらいたいのですが、多くの方はこのやり方では挫折します。「今日は実習があったし、週末に頑張ろう」「今日は2時間したから、明日は休もう」というように少しでもペースが乱れると、結局は時間割り通りには勉強しなくなります。
また、ダラダラと勉強しても、テキパキと勉強しても、同じ1時間なのです。最初はやる気にあふれていても、時間が経つと次第にだらけてしまい、きちんと過去問題集を解いているとはいえないのです。
そこでノルマを決める際には問題数で決めるようにしましょう。例えば「1日30問を解く」と決めたら、必ず解くようにしましょう。それ以上でもそれ以下でもだめなのです。30問を解いたら、あとは遊んでよいと決めましょう。最初はやる気にあふれているので、1日100問と決めてしまいがちですが、それでは続きません。継続することが重要なので、1日30問から始め、物足りないと感じても1週間は続けて、その後に数問だけ増やすようにしましょう。
30問の問題は、とりあえず解いて答え合わせをするだけなら、30分もあればできてしまうのです。「実習があって忙しい」「見たいテレビがある」「家族・友達と出かける」という方でも、30分の勉強時間は作れるはずです。もっと時間のある方は分からないところのノートを作り、教科書を読み直しましょう。長くても2時間あればできるでしょう。
こうして1日30問を解いていくと、5月から始め1月末までで、およそ「30問×9か月×30日=8,100問」を解いていることになるのです。毎年240問が出題されるので、5年分の過去問題集で6周、10年分の過去問題集で3周することができます。30問のノルマは、夏休みや実習が終わった11月以降などに増やすことでより多くの問題数をこなすことができるでしょう。